【東京】安倍晋三首相は22日、衆参両院の本会議で施政方針演説し、米軍普天間飛行場の返還問題について、「全面返還を日米で合意してから20年。もはや先送りは許されない」と強調し、名護市辺野古への移設を推進する考えをあらためて示した。その上で、翁長雄志知事や稲嶺進名護市長をはじめ多くの県民が辺野古計画に反対姿勢を示していることを念頭に、「沖縄の皆さんと対話を重ね、理解を得る努力を粘り強く続けながら、あすの沖縄をともに切り開いていきたい」と述べた。

 安倍首相は、外交の基軸は日米同盟だとし「強い信頼関係の下に、抑止力を維持しながら沖縄の基地負担軽減に全力で取り組む」と強調。昨年3月末の西普天間住宅地区の返還のほか、普天間飛行場や牧港補給地区の一部地域の返還の合意などを列挙。「一歩一歩、確実に結果を出しながら負担軽減を進めている」として、実績をアピールした。

 また、「普天間」の辺野古沖への移設により「埋め立て面積は『普天間』の3分の1以下に縮小し、『普天間』の三つの機能のうち、二つは本土に移転し、オスプレイの運用機能だけに限られる。日常の飛行経路も海上へ変更され、騒音対策が必要な住宅はゼロになる」と説明。基地機能や騒音被害が低減されることを強調し、辺野古計画への理解を求める考え。

 沖縄振興に関しては、「観光立国」の項目で取り上げた。沖縄・石垣港を訪れる大型クルーズ船がこの3年で2倍近くに増えていると好調ぶりを紹介。観光客増による石垣島や周辺離島の活況に触れながら、「アジアとのハブである沖縄の成長の可能性を開花させるため、本年度を上回る予算を確保する」とし、前年度比10億円増の沖縄関係予算の確保に向けて、国会の理解を求める考えを示した。