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  • 宜野湾市長選は現職・佐喜真淳氏が大差で再選。投票率は68.72%
  • 辺野古への賛否に一切言及せず、4年間の実績や経済政策をアピール
  • 佐喜真氏「一日も早い普天間返還という民意を政府も県も認識して」

 【宜野湾】米軍普天間飛行場問題の今後に影響するとされた宜野湾市長選は24日投開票され、政府、与党の全面支援を受けた無所属で現職の佐喜真淳氏(51)=自民、公明推薦=が2万7668票を獲得。翁長雄志知事と「オール沖縄」勢力が支えた無所属の新人で元県幹部職員、志村恵一郎氏(63)に5857票の大差をつけ再選を果たした。投票率は68・72%で前回2012年の市長選を4・82ポイント上回った。

2期目の当選が確実となり、支持者と万歳三唱をする佐喜真淳氏(中央)=24日午後9時17分、宜野湾市野嵩の選対事務所

 名護市辺野古の新基地建設をめぐって佐喜真氏は賛否を一切言及せず、4年間の実績や経済政策を前面にアピールした。佐喜真、志村両氏とも選挙中、普天間の固定化阻止と政府が約束した5年以内の運用停止、早期返還を訴えてきた。宜野湾市の有権者は4年間の経験があり政府との間に太いパイプのある佐喜真氏に、普天間を固定化させず早期に運用停止状態に持ち込むことを託したことになる。

 一方、オール沖縄にとっては連勝した14年の知事選・衆院選以降初めての敗北。翁長知事が告示後連日市内に入るなど積極的にてこ入れを行った志村氏の落選は6月の県議選、7月の参院選を前に知事与党としては痛撃となった。

 普天間飛行場の地元であり、辺野古新基地建設の是非より「固定化を回避するにはどうすればよいか」が焦点となりやすかった地域事情があるとはいえ、オール沖縄側は今後の選挙戦略見直しも迫られそうだ。また国と県が法廷闘争に入る中、選挙での勝利を背景に求心力を高めてきた翁長知事の指導力に影響を与える可能性もある。

 佐喜真氏は、辺野古の是非が争点化するのを避ける一方、県政交代後の14年秋以降開催がない国、県、市で構成する「普天間飛行場負担軽減推進会議」の場で政府に5年以内の運用停止の約束を実現させると訴えた。また市議会(定数26)の6割に当たる16市議や県内保守系市長らでつくる「チーム沖縄」の支持の下、国からの予算獲得や軍用地返還といった実績を訴え、激戦を制した。

 一方で志村氏は翁長知事や稲嶺進名護市長らと連携した「辺野古反対」を前面に押し出したが、国が新基地建設で強硬姿勢を崩さない中、普天間の固定化回避への展望を示すことができなかった。

■佐喜真氏「普天間固定化避ける」

 1期4年の実績が評価され、普天間飛行場の固定化を避けるという民意が示された。今回掲げた公約を着実に前に進めていく。市民との対話や行政内部を掌握しながら1期目以上にスピードを持って、市民のための市政運営を手掛けたい。

 普天間の一番の犠牲者は宜野湾市民だと認識してほしい。街のど真ん中にあること自体がまさに返還合意の原点。固定化は言語道断だという市民の心の底からの叫びが民意として現れた。一日も早い返還という結論を日米両政府は認識していただきたい。それは県もしっかり認識すべきだ。

 佐喜真淳(さきま・あつし) 1964年8月生まれ、市真志喜出身。千葉商科大卒。市議2期、県議2期を経て、2012年に市長に初当選した。