世界の富の偏在は資本主義の限界を示しているように思える。なんたって、わずか62人の大富豪の資産が世界人口の下位半分の36億人分と同じというのだから

 ▼発表した国際非政府組織(NGO)オックスファムによると、3年前には下位半分に匹敵する最富裕層の数は159人。4年余り前に米ニューヨークのウォール街から世界各都市に広がった反格差デモ後も、お金持ちの資産は膨張し続けたというわけだ

 ▼翻って日本は差が比較的少ないと言われてきた。米企業トップのような巨額の報酬を得ていないことも背景にあるようだが、ソフトバンク創業者の孫正義氏や、ユニクロをつくり上げた柳井正氏ら世界有数の資産家もいる

 ▼ぐっと0のけた数を減らして目線を県内に移すとどうか。1人当たりの県民所得は203万5千円(2012年度)と最下位が定番化している中で、申告所得が1千万円以上の人が意外に多いことは、七不思議のようにちまたで語られてきた

 ▼2013年はその数8315人。実数を都道府県別に順位付けすると中ぐらい、人口千人当たりでは上位に入る。数は数百人単位で毎年、増え続けている

 ▼これまで低所得問題は大企業がなく中小零細企業が多いからやむを得ないとみられてきた。さて沖縄の社会にとって、この差は許容できる範囲内だろうか。(与那嶺一枝)