全国で人材派遣業を手掛ける「スタッフ・サービスグループ」の特例子会社「スタッフサービス・ビジネスサポート」(東京都、亀井宏之社長)が2日、沖縄県内の重度障がい者6人を在宅勤務で採用した。同日、沖縄市内で開かれた入社式に参加した金城睦大(むつひろ)さん(25)=沖縄市=と國場恵さん(41)=嘉手納町=は「社会とつながれた。一生懸命働きたい」と意気込んでいる。

在宅勤務での採用が決まった金城睦大さん(前列)とスタッフサービス・ビジネスサポートの亀井宏之社長(後列中央)ら=2日、沖縄市泡瀬・ITワークプラザ

在宅勤務社員の働き方

在宅勤務での採用が決まった金城睦大さん(前列)とスタッフサービス・ビジネスサポートの亀井宏之社長(後列中央)ら=2日、沖縄市泡瀬・ITワークプラザ 在宅勤務社員の働き方

 同社で働く障がい者は全国565人で、うち142人が自宅で勤務。在宅勤務者は主に、グループ会社の取引先の名刺管理や営業担当者用のマーケティング調査などを行っている。

 業務は5~10人でグループをつくりパソコンを使用。本部スタッフが統括し、1日3回のミーティングでは進捗状況などをテレビ電話で報告する。勤務時間は週30時間で、通院が必要な場合にも対応できるよう、1日の労働時間は自身で決定できる。

 今回採用された6人の中には、生活に介助が必要な人もおり、ほとんどが通勤困難だという。

 会社員として初めて働く金城さんは、脳性麻痺で右半身が動かせず、電動車いすを使う。これまで企業の採用試験に何度も挑戦。だが、内定をもらうことができなかった。「何社も落ちて諦めかけていたが、内定が決まり、本当にうれしかった。やっと社会人になれる。働くことが楽しみ」と語る。

 國場さんは全身の骨が折れやすい骨形成不全症で車いすで生活する。「これまで通勤や長時間座るのがきつくて職を転々とした」と振り返り、「在宅という新たな形で社会に参加できることがうれしい」と喜ぶ。

 同社の亀井社長は「重度障がい者が在宅で働くことで社会の良いロールモデルとなり、働くことを諦めている方々の励みになる」と意義を強調。障がい者の自立を支援する中部圏域障害者自立支援連絡会議の幸地睦子部会長は「障がい者が企業や社会から認められることが大切。今回の在宅雇用が県内企業の障がい者雇用のモデルになってほしい」と期待した。