数十年に一度の強い寒気が流れ込んだことで、24、25日と県内は冷え込み、さまざまな影響が出た。沖縄気象台の県内28カ所の気温観測地点のうち、14地点で観測史上最低気温を記録。あまりの寒さに、農作物への悪影響が懸念される一方、あられを目にした親子連れらは「感動した」と喜びを口にした。

厳しい寒さの中、道行く人はマフラーやコートなどの厚着姿が目立った=25日午前8時23分、那覇市・パレットくもじ前

あられのようなものが降った国頭村佐手=25日午前8時45分

厳しい寒さの中、道行く人はマフラーやコートなどの厚着姿が目立った=25日午前8時23分、那覇市・パレットくもじ前 あられのようなものが降った国頭村佐手=25日午前8時45分

 「桜と一緒に雪を撮影できるかも」。宜野湾市の上原真理子さん(41)は、24日の日中、子どもたちを連れて本部町の八重岳に向かった。道すがら激しい雨があられに変わるのを目の当たりにし、八重岳でも確認。その後、宜野湾市内などでも目にしたという上原さんは「すっごく感動した。体に当たると少し痛かったけど、貴重な経験を家族全員で楽しみました」。

 国頭村の自然体験施設「やんばる学びの森」(標高187メートル)でも、あられのようなものが降った。直径2~3ミリだった粒は夕方にかけて大きくなり、5ミリ近くにまでなった。職員の島袋功さん(27)は「事務所の屋根を打つ音がしたので外に出たら降っていた。中学の修学旅行で、九州で雪を見て以来」と驚いた。「雪を見せたい」と子連れの宿泊客が訪れ、ランチの利用者も増えてちょっとした「雪特需」になった。

 インターネット上でも、あられやみぞれを撮影した写真や動画がツイッターなどに掲載されると、次々と反応が集まった。那覇市に住む医師の金森修三さん(46)は、24日午後11時ごろ「パラパラ」と自宅の天窓に何かが当たる音を耳にした。子どもと一緒に屋外に出て、あられが降っているのを見つけた。

 ブログに写真を載せるとアクセスは10倍に。金森さんは「関心がある証拠。一生で1、2度しか立ち会えない場面に子どもたちも喜んでいました」と話した。

■那覇 あられ29年ぶり県内各地で史上最低気温 29日は夏日か

 冬型の気圧配置となった県内は25日も前日に続き、寒い1日となった。県内28地点のうち10地点で観測史上最低気温を記録。那覇市では午前1時すぎ、29年ぶりに氷あられを観測した。ただ、27日以降は一転して暖かい日が続き、29日には夏日になる可能性がある。沖縄気象台は寒暖差に体調を崩す恐れがあるとして注意を呼び掛けている。

 25日午後7時現在、県内で最も低い気温となったのは国頭村の奥で3・2度(午前0時27分)。観測史上最低気温を更新したのは渡嘉敷の3・7度(同0時1分)、糸数の4・1度(同3時28分)、宮城島の4・9度(同0時14分)など。

 26日も寒気の影響で寒さは続くが、高気圧に覆われて次第に晴れる見込み。27日以降は高気圧が近づく上に、南からの風で温暖な空気が運ばれ、暖かい日が続く。気象庁の週間天気予報では、29日は那覇で最高気温が26度まで上がり、夏日になるとみられている。