絶滅危惧種のジュゴンが回遊する今帰仁村のウッパマビーチ沖で見つかった米国製3インチ砲弾11発の不発弾について、今帰仁村はジュゴンへの影響を避けるため、遠くに移動してから水中爆破する方向で検討を始めた。実際の処理を担当する海上自衛隊沖縄基地隊が照会に対し、移動は可能と答えた。

流出しないよう鉄製の容器内で保管されている不発弾=今帰仁村・ウッパマビーチ沖(海上自衛隊沖縄基地隊提供)

 市民団体のジュゴンネットワーク沖縄は、ジュゴンやはみ跡が確認された地点から3キロ以上離れた場所で処理するよう求めている。村は当初、陸上処理の可能性も探ったが、海自が困難視したため方針を変えた。担当者は「市民団体の要望を踏まえ、漁協や近隣ホテルとも調整して処理する海域と時期を決めたい」と話した。

沈没船の不発弾は調整難航

 一方、古宇利島沖に沈む米軍掃海艇「エモンズ」内にある爆雷の不発弾については、調整が難航している。海自は本紙取材に対して「触れたり衝撃を与えたりすると爆発する可能性があり、大変危険」として、移動できないと説明。ダイビングスポットになっている船体の破壊も避けられないとの見方だ。

 船体が破壊される場合を想定し、村は沈没船の所有権について国の機関に照会しているが、明確な回答は得られていない。今後、国や県などとつくる沖縄不発弾等対策協議会で協議することも検討する。

 エモンズの不発弾について、海外の海中戦争遺跡を撮影してきた水中写真家の横井謙典さん(63)は「ミクロネシア連邦など他の地域では、不発弾には触れないというルールを定めて沈船を観光利用している。エモンズも世界的に有名な戦争遺跡だから海外のような利活用が望ましい」と話した。