対外試合の機会が少なく、遠征費もかさむハンディのある離島から甲子園初出場を目指した八重山に吉報は届かなかった。

ミーティングで選手を鼓舞する八重山高野球部の仲里真澄監督(左)=石垣市登野城の同校

 報道関係約20社、保護者ら計70人ほどが同校に詰め掛けた選考会当日。21世紀枠に続き、一般枠でも落選が判明した午後3時50分ごろ、小成善保校長が野球部員に、落選と21世紀枠の第2補欠校になったことを報告した。

 仲里真澄監督は「高校の創立以来、甲子園に一番近づいた瞬間だった。周囲の人たちが盛り上げてくれたことは本当にありがたかった」と感謝。表情を引き締め、「集大成の夏、力でつかみとって聖地に行きたい。そのためにどうすればいいか、この後の練習から行動で見せてほしい」と選手を鼓舞した。

 ミーティングでは、選手一人一人が夏に向け意気込みを語った。友利有也主将は「九州で4強を逃した時から、春や夏に向けて取り組んでいる。他のチーム以上に、どれだけ本気で取り組めるかが勝負」と前を向いた。

 4番の黒島投真は、九州の準々決勝で敗れた秀岳館(熊本)と一番差があったのは体格だったと振り返り、「しっかり下半身から強化する。夏は沖縄のレベルも上がるが、必ず甲子園に行く」と決意した。

 ナインはさっそくグラウンドで練習を開始し、新たなスタートを切った。

■期待かなわず 父母ら「残念」

 石垣市の中山義隆市長は、八重山の落選に「選手の皆さんは気落ちせず夏の甲子園出場を目指し頑張ってほしい」と話した。落選報告直後に降り出した雨に「これは涙雨かな…」と市民の気持ちを代弁した。

 八重山高校野球部父母会は「甲子園出場」の垂れ幕を準備し、校内で待機していた。仲山久紀会長は「八重山郡民の期待が高まっていただけに残念」と苦笑いを浮かべ、「今回は夏に喜びを爆発させるための準備。選手とともに父母会も気持ちを切り替え、夏出場を勝ち取りたい」と力を込めた。