かつて、こんなにも、女性の残念な部分をエグる映画があったでしょうか?恋心や嫉妬に狂うのではなく、無駄なプライドに振り回される女性の暗部を笑いに変えながら、急所をブッ刺してくる1本。

「ピンカートンに会いに行く」の一場面

 主人公は、かつて「ピンカートン」というアイドルグループのリーダーをしていた四十路(よそじ)の優子。芸能界を諦めきれずしがみつくも、美女ではなく、才能も、仕事もない。潮時を見失い、プライドだけをエネルギーに生きる優子はぶざまで、ついに事務所にも見放される。

 そこへ降って湧いた志半ばで解散したピンカートン再結成という、間抜けな企画。気軽に話に乗った優子だったが、再結成への道程は無能な自身の発見と、プライドを打ち砕かれる、地獄の旅だった。

 軽快なコメディーなのに、気持ち良く笑えない、でも笑ってないと優子と同じ…。(桜坂劇場・下地久美子)

◇桜坂劇場で7日から上映予定