心の赴くままに絵を描き、夫の不器用ささえも慈しんで生きたカナダの画家、モード・ルイスの生涯が描かれる。

「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」の一場面

 幼い頃から重いリウマチを患い、厄介者扱いされてきたモードが自立しようと見つけたのが魚の行商人エベレットが出した家政婦募集の張り紙。エベレットも孤児院で育ち、気の利いた会話などとは無縁の生活だが、はみ出し者同士、トラブルを多発しながらもお互いを認め合い結婚する。

 モードを演じるのはサリー・ホーキンス。シェイプ・オブ・ウォーターでの主演もはかなさの中に人間本来の強さを表現し見事だったが、今作もその存在なくしては、かくも美しい映画にはならなかっただろう。

 不自由なふたりの生活は豊かで、つつましさの中にあふれんばかりの愛を見る。(スターシアターズ・榮慶子)

◇シネマパレットで7日から上映予定