沖縄県内で麻疹(はしか)の感染拡大がとまらない。県地域保健課は6日、県内で患者が新たに5人確認され、4年ぶりに確認された3月下旬から合計26人になったと発表した。感染拡大を受け県内の29市町村は6日までに、県の新たな予防接種補助を「利用する」意向で、生後6カ月~1歳未満の予防接種が無料となる。今回の初症例の患者が台湾からの観光客だったことから県は、観光施設などに外国人観光客向けの啓発文書の掲示を検討。専門家は「訪日客が増える中、はしかの海外移入は沖縄だけの問題ではない」と警鐘を鳴らす。

はしかの予防接種施策の状況

 新たな感染者は1歳~50代の男女。このうち那覇市に住む40代女性は3月17日、最初に感染が確認された台湾人観光客の男性と同市新都心地区で接触したとみられる。

 患者らが、感染力の強い段階で観光地や空港、飲食店など不特定多数の人と接する場にいたり、訪れたことで患者数が増え続けている。

 国立感染症研究所感染症疫学センターの砂川富正医師は「台湾では関連の感染者が出ている。沖縄県内だけの問題ではなくなっており、推移に注意を払いたい。海外からの持ち込みを100%防ぐのは難しく、まずは定期接種をしっかり受けることが大事だ」と話した。

 県はしか〝0〟プロジェクト委員会は6日夜緊急会議を開き、多くの県民が医療機関を受診することを想定し、円滑な受け入れ態勢について協議した。

 県は6日までに沖縄観光コンベンションビューローなど主要な観光関係団体などに注意喚起の文書を送付。今後、外国人観光客に対し注意を促す文書をホテルや観光施設などに設置することを検討する。

 南風原町の県立南部医療センター・こども医療センターも同日、流行防止策として同院での面会を原則禁止とした。入館者に対し、はしか罹患(りかん)歴やワクチン接種状況、発熱などの症状の有無などの健康チェックを実施する。