本欄を書く前に年に1度の人間ドックを受けてきた。日々アルコールをたしなみ、不規則な食生活を送った末の検査結果に、お医者さんからは「まずは肥満を解消しましょう」と耳の痛いひと言

大弦小弦

▼栄養指導を待つ間、壁に掲示された健康関連の資料をじっくり読み込んだ。清明(シーミー)やお盆などで仏前に供える重箱料理のカロリーが写真付きで紹介されていた

▼好物の白もちは282キロカロリー、三枚肉は240キロカロリー、カステラかまぼこ102キロカロリー…。医師の忠告に従うならば、今年は10キロカロリーのゴボウばかり食べることになりそう

▼古式ゆかしいと思い込んでいた重箱料理だが、6日に玉陵(たまうどぅん)で行われた清明祭の写真には写っていない。「おやっ」と思った人も多いのではないか。古文書に基づき並んだのは豚の頭にアヒル、ニワトリ、サトウキビなど

▼古い記録として有名なのは琉球の史書「球陽」で触れられた1768年の記述。当時並んだ料理の詳細は不明だが、250年の間にさまざまな変化があったのは想像に難くない。スーパーや総菜店などから買うオードブルも今では定番になった

▼ファストフードのフライドチキンやハンバーガーが並んだことが「時代の変遷」と話題になったこともあったが、それも当然の成り行きか。時間がたてば伝統も変わる。儀式を執り行った皆さんがスーツ姿だったように。(玉城淳)