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  • 国と県が争う二つの辺野古裁判が高裁那覇支部で2月15日開かれる
  • 県が原告の係争委訴訟と国が原告の代執行訴訟が時間を空けず続く
  • そのため代執行訴訟では被告の県が原告席に座る異例のケースに

 名護市辺野古の新基地建設をめぐり、沖縄県と国が争っている二つの裁判が15日午後、福岡高裁那覇支部で立て続けに開かれる。注目を集める二つの口頭弁論が時間を空けずに続くため、裁判によって原告と被告が入れ替わるが、席の交代はなし。原告席に被告が、被告席に原告が座る異例の事態となる可能性も。裁判所には困惑も広がっている。

沖縄県名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認をめぐる代執行訴訟の第3回弁論が開かれた福岡高裁那覇支部の法廷=1月29日(代表撮影)

 一つ目は、国地方係争処理委員会(係争委)の決定を不服とし、県が原告となって国土交通相を訴えたもの。午後1時15分から始まる。二つ目は、翁長雄志知事の埋め立て承認取り消しを違法とし、国が県を訴えた代執行訴訟で、開廷は午後2時。

 重要な裁判を続けて行う意図について、県側の弁護士は「国側の代理人が何度も足を運ぶ手間を省いたのではないか」と指摘。裏付けるように、国側の関係者も「何度も来なくて良いからね」と歓迎する。

 最初の裁判が始まってから、次の裁判の開廷までわずか45分の短い時間繰りにも関係者は注目する。「係争委訴訟は主に書面の交換になり、時間はかからないと思う」と県側の弁護士は見通しを語る。

 ただ、困るのは裁判所だ。本来、高裁那覇支部では裁判長に向かって左側に原告、右側に被告が座る。係争委訴訟と代執行訴訟では、双方が入れ替わるため席を交代する必要があるが、今回は時間短縮を重視。席の交代で時間がかからないよう、最初に始まる係争委訴訟の席のまま代執行訴訟に入る予定という。

 そうなれば原告席に被告が、被告席に原告がそれぞれ座る例外的なケースとなる。

 裁判所の関係者は、他にも問題を抱える。「どれぐらいの人が傍聴に来るのか予想できない。券の抽選を2回に分けるかも検討しなければ」と困惑顔だった。(社会部・松崎敏朗、国吉聡志)