【郷田まみ通信員】3月12日、在アルゼンチン日本大使公邸で叙勲授与式があり、現国立ラプラタ大学法学・社会科学部国際関係研究所アジア太平洋地域研究科長のマリア・セシリア・小那覇教授に旭日小綬章が授与された。小那覇氏はアルゼンチンでの日本研究の第一人者で、専門は日系移民史。

旭日小綬章が授与されたマリア・セシリア・小那覇教授(右)と祝福した福嶌教輝大使

 メキシコや日本の筑波大で研究し、帰国後、ラプラタ大、エルサルバドル大、CARI(アルゼンチン国際交流カウンシル)で教壇に立った。アルゼンチンにおける日本研究の発展と日本文化普及に寄与したことが認められて受章となった。

 小那覇氏は「アルゼンチン社会は多くの移民の思想によって成り立っている。私はアルゼンチンで生まれたが、祖先から受け継いだ文化遺産を継承していきたいという思いで日本研究を始めた」と語った。福嶌教輝大使は「日本への関心は日々深まり、日本語だけでなく日本文化に注目する人が大変増えている。これもまた小那覇氏の尽力があってのこと」と評価した。

 小那覇氏は3年前、日本人協会に日本資料館を開設したほか、先日の日亜国交120周年記念の際に、展示された移民の歴史を振り返る写真展にも尽力した。

 自身のルーツである沖縄からの移民史にも詳しく、最近では沖縄移民女性に注目した論文「アルゼンチンにおける沖縄系移民女性のライフヒストリー」を発表している。「自分が叙勲を受けたことはアルゼンチンでの日本研究が良い方向に前進していることの証し」と語り、日本文化を学ぶためのスペースと設備の充実を願った。