外国人観光客の増加が著しい県内で、マンションやアパートの空室を旅行者に宿泊施設として有料で提供する「民泊」が広がっている。ホテルなどの宿泊施設と比べ安価で利用できるほか、地元の生活感が感じられるといった利用者の声があり、民泊市場は成長が見込まれる。一方、旅館業法の許可を得ずに営業する部屋も多数あり、法規制を求める声も上がっている。

竹富島の集落(沖縄県コンベンションビューロー提供)

 県内での民泊の実数は把握されていないが、民泊事業を展開する企業は複数あり、サイト上の登録物件数は増加傾向にある。

 代表的な仲介サービスとして世界192カ国で事業展開する「Airbnb(エアビーアンドビー)」(米カリフォルニア州)のサイトには離島も含めて県内で300超の施設が登録されている。昨年からは、北谷町にあるウェブの制作会社が県内代理店として空室物件の登録数増加に力を入れている。

 日本全国で民泊事業を手掛ける「とまれる」(東京都)は昨年から、県内での事業を開始。施設の登録件数は現在66件で増加傾向にあるという。同社は修学旅行生を対象に民家で受け入れる教育民泊を中心に活動してきたが、急増するインバウンド(訪日外国客)を新たなターゲットとして事業拡大を目指す。

 民泊は宿泊施設不足の解消や新たな宿泊スタイルとして期待が高まる一方、旅館業法の許可を得ずに営業する部屋も多数あり、ごみ出しなどで近隣住民とのトラブルが起きやすいといった課題も抱える。

 観光立県として質の高いサービスを提供するために、関係者らは「早急に法規制を検討する必要がある」と指摘している。(政経部・久髙愛)