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  • 2017年、沖縄の人口は9年ぶりに県外への転出が転入を上回った
  • 好景気のときは転出が増える。五輪関連出稼ぎや進学などが影響か
  • 09~16年は大震災避難者や外国人留学生らの増加で転入超過だった

 沖縄から県外への転出が県外から沖縄への転入を上回り、2017年は9年ぶりの「転出超過」となったことが、南西地域産業活性化センター(NIAC)が9日発表した沖縄経済レビューで分かった。沖縄に来た留学生や技能実習生、通訳やエンジニアなどの在留外国人は増えているが、日本人の転出の伸びが上回った。

県内の転出入の推移

県内の転出入の推移

 日本人の転出の超過幅は過去5年で最大。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて建設需要が強まっている首都圏への出稼ぎや、県外への進学、就職が考えられるという。

 県内では出生数が死亡数を上回る「自然増」が続いているものの、増加幅は鈍化。一方、転出入の面では、県外・国外から沖縄に転入する外国人が増えた影響で09~16年まで転入超過で推移していたが、17年は逆転した。

 NIACによると、全国の景気が好調な時期は転出が増え、後退時期に転入が増える。転出超過の第1波は76~83年。海洋博覧会の関係者が県外へ戻ったり、本土復帰に伴って県外への進学や就職が増えたりした。第2波の86~92年はバブル期で、有効求人倍率の高い県外へ労働力が流出。第3波の2006~08年は景気がよく、リーマンショックで雇い止めされた派遣社員が沖縄に戻ってくる時期まで転出が続いた。

 09~16年は、東日本大震災の避難者や外国人留学生、技能実習生などの増加により転入が上回る状態が続いていたが、日本人に着目すると13~17年まで5年連続で転出超過だった。年齢層別では15~19歳と20~24歳の転出超が目立つため、県外への進学や就職が原因と考えられるという。

 NIAC上席研究員の金城毅氏は「県外に出て行ったまま戻ってこなければ沖縄の人材不足につながる。今後もしばらく続く可能性があり、動向を注視する必要がある」としている。