沖縄県は2016年度、生活保護世帯や困窮家庭の小中学生の学習を支援する「無料塾」を現在の5施設から8施設に拡充することが4日、分かった。経済的な理由から、学ぶ環境を奪われる子どもを減らすのが目的。既存施設の定員枠も拡大し、現在の約200人から480人へ約280人増やす方針。

NPO法人エンカレッジ糸満教室で授業を受ける中学生(2014年)

 貧困の防止や、家庭や学習環境の悪化が貧困の連鎖につながることなどを指摘した「県子どもの貧困対策検討会」の提言を踏まえ、塾の開始時間を早め、小学校低学年の受け入れにも力を入れていく。

 現在、無料塾がある5町は南風原と与那原、西原、北谷、嘉手納。新たな3施設の場所は未定で、県は受け入れ自治体との調整を進めている。

 小中学生の無料塾と、高校3年生の大学進学を支援する「子育て総合支援モデル事業」は一括交付金を使う。県は16年度予算案に前年度比1・5倍の1億5592万円を計上する方針。

 「無料塾」は15年度は石垣市を除く10市が実施、10月末時点で約410人が利用した。同市は16年度に実施予定で、11市すべてで無料の学習支援環境が整備される。

 同検討会は昨年11月の提言で、小学校低学年での学習の取りこぼしが、子どもの自己肯定感の喪失につながると指摘している。