【名護】米軍や自衛隊が使う沖縄県外の演習場周辺に、沖縄県内にはない砲撃音に対応する住宅防音工事の100%補助制度があることが分かった。名護市が米軍キャンプ・シュワブ周辺で射撃訓練や廃弾処理の騒音があるとして、沖縄防衛局に同様の補助制度の有無を照会していた。防衛局は5日までに、シュワブ周辺を含む県内には補助制度も実績もない、と回答した。市は「沖縄が対象になっていないのはおかしい」と指摘している。

「ドンッ」という爆発音の直後に煙がのぼった米軍キャンプ・シュワブ内の久志岳付近=2012年10月、名護市辺野古

 2007年8月に防衛省が定めた「演習場周辺住宅防音事業補助金交付要綱」によると、制度は砲撃や爆撃などによる音の障害を防止・軽減するのが目的。北海道の矢臼別演習場や静岡県の東富士演習場、大分県の日出生台演習場など、県外の演習場10カ所周辺の指定した区域に住宅防音工事の補助金を交付している。

 シュワブでは実弾射撃訓練や廃弾処理など爆発音を伴う訓練が昼夜を問わず繰り返されており、市は訓練の中止や廃弾処理場の撤去を再三要請してきた。

 市の騒音測定結果によると、シュワブに接する久志、豊原、辺野古の3区で15年に計測した80デシベル以上の爆発音は、計1421回。最大値は3区とも100デシベルを超えていた。

 市は防衛局への5日付の照会文書で、県外のような補助制度がない理由や、制度制定時に県内を対象にする検討をしたのかなど、経緯を明らかにするよう求めている。