東日本大震災で大きな被害を受けた福島県いわき市の水族館「アクアマリンふくしま」で、昨年から技術員として宜野湾市出身の上運天萌子さん(23)が働いている。「多くの人に福島の海の魅力を伝えたい」と意気込みを話し、日々の仕事に奮闘している。

「アクアマリンふくしま」で技術員として働く上運天萌子さん=1月30日、福島県の同水族館

(社会部・吉川毅)

 同水族館は津波によって、施設の地上1階全体が水没し、停電で水槽の水の循環や温度の維持ができなくなったため約20万匹の魚が死んだ。多くの支援や職員の努力によって震災4カ月後に営業を再開。原発事故の風評被害などもあったが、「いわき復興のシンボル的存在」として震災から5年で少しずつ来園者も回復している。

 「震災の後、すぐに営業を再開したところがすごいと思った。水産資源を広げる研究、飼育など先輩たちから日々いろんなことを学んでいる」

 上運天さんは広島県の福山大学で海洋生物について学んだ後、同水族館に就職。福島の海の特徴である黒潮と親潮が出合う「潮目の海」をテーマにした水族館では、海を通した「人と地球の未来」「命の教育」の場を提供している。

 取材した1月30日。上運天さんは、担当する水槽で魚の飼育をしながら「海が好きで、やりがいを感じている。復興に向かう福島で学び、海を好きになってくれる人をもっと増やしたい」と、笑顔を浮かべた。