現在日本人女性の11人に1人が乳がんと診断され、年間1万人以上の方が残念ながら亡くなっています。

 国立がん研究センターによると2013年の沖縄県の乳がん罹患(りかん)率は全国2位と非常に高く、近年、全国で罹患者数は増加傾向にあることから、県内での患者数も上昇していることがうかがえます。

 県内での乳がんの死亡率を下げるためには、早期発見と早期治療がとても重要で、対策型検診として2年に1度のマンモグラフィー(乳房エックス線撮影)検診が推奨されています。

 ところで、マンモグラフィーでの高濃度乳房(デンスブレスト)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

 乳腺量が多い、特に若い方のマンモグラフィーの際にエックス線写真が白く写し出されることがあり、診断が難しくなるケースがあります。これが高濃度乳房です。

 日本乳癌(がん)検診学会の報告では、国内での対策型検診で約4割の受診者(地域保健・健康増進事業報告試算では約120万人)が高濃度乳房の通知を受け取ると推定されています。

 注意してほしいのは、高濃度乳房は乳がんの診断の判定ができないわけではないということです。

 県内のある市町村の対策型検診のマンモグラフィーを日本乳癌検診精度管理中央機構の資格を持った2人の医師が診断しました。高濃度乳房で判定が難しかった方は約6%だけにとどまる良い結果が得られました。

 このように高質の乳がん検診を行うためには、高性能のマンモグラフィー装置、質の高い放射線技師の撮影技術、判定を行う医師の高い診断能力が必要となります。

 県放射線技師会では定期的な研究会や講習会を通し、撮影技術の向上が図られています。

 診断についても2カ月に1度、県内の医師や技師が集まり勉強会を開催して、乳がん検診の質の向上に努めています。多くの皆さまに、安心して乳がん検診を受けてほしいと思います。(玉城研太朗 那覇西クリニック)