沖縄県本部町伊豆味で「よへなあじさい園」を営む饒平名ウト(よへな・うと)さんが11日午後9時55分、名護市内の病院で老衰のため亡くなった。100歳。花が大好きで、園内には1万株のアジサイがあり、地域からは「アジサイばあちゃん」と親しまれる存在だった。

アジサイを育て続け、地域から「アジサイばあちゃん」と親しまれた饒平名ウトさん=2010年、本部町伊豆味・「よへなあじさい園」

 饒平名さんは1917(大正6)年、本部町伊豆味生まれ。8人の子どもを育て、子育てが落ち着いた60代の時、親戚から譲り受けたアジサイ2株を挿し木で増やしていった。

 沖縄ではアジサイが珍しい存在だったので、口コミで広まり見物客が増えた。2001年からは見学料を取って駐車場やトイレなどの設備を整えた。

 2株から始まったアジサイは、現在1万株。1株当たり30輪の花が咲き、山の斜面に植えられたアジサイが咲くと「青い絨毯(じゅうたん)を敷き詰めたよう」と評判になる。

 地域の観光振興や美化に貢献したとして、2010年に第3回タイムス地域貢献賞を受賞した。

 次男の知孝さん(69)は、「人付き合いが上手で、誰からも好かれる存在だった」。伊豆味区の伊良波幸秀区長(76)は「県内外からも多くの観光客が伊豆味に訪れるようになり、地域を盛り上げてくれた。もっと長生きしてほしかった」と故人を惜しんだ。

 告別式は13日午後1時から2時、本部町渡久地922の本部町葬斎場で。喪主は長男の知春(ともはる)さん。