【名護】米軍や自衛隊が使う県外の演習場周辺で砲撃音に対応する住宅防音工事の補助制度について、沖縄防衛局は10日、キャンプ・ハンセンの県道104号越え155ミリりゅう弾砲実弾射撃訓練の県外移転を円滑に実施するために制度を開始していたことを明らかにした。県内に制度がない理由について、移転先の演習場の装備や訓練と比べ、「同等の騒音状況が生じていると想定されなかった」としている。

 1997年度まで実弾射撃訓練が行われていたキャンプ・ハンセンでは砲撃音に対する防音工事への補助制度はなかった。

 同制度に対しては、キャンプ・シュワブ周辺での射撃訓練や廃弾処理の騒音で訓練中止や爆音処理場の撤去を再三求めてきた名護市が、県内にない理由を沖縄防衛局に照会していた。防衛局の回答は、訓練移転と同時に制度が始まった経緯が説明されている。

 防衛局の回答によると、補助制度は県道104号越え実弾射撃訓練が移転した県外の演習場5カ所で97年度から開始。5カ所と同じような装備や訓練の状況があり、騒音が同等と判断した別の5カ所も2012年度に対象に加わった。

 市は「155ミリりゅう弾砲しか視野に入れていないのはおかしい。シュワブ周辺は大した騒音ではないということなのか。騒音の実態を把握して対応すべきだ」と求めている。