県内で麻疹(はしか)の感染拡大が止まらない。県は16日、新たにはしか患者が6人確認され、4年ぶりに確認された3月下旬から合計52人になったと発表した。先週には沖縄旅行をした名古屋市の10代男性の感染が確認され、本土への〝輸出〟も判明。月末から始まるゴールデンウイークなど本格的な観光シーズンを控え、はしか流行による観光業への影響を懸念する声もある。(社会部・石川亮太、政経部・仲本大地)

はしか予防接種Q&A

 13日午後、県の文化観光スポーツ部と保健医療部の担当者らが対策会議を開催。「観光客への正確な情報提供が感染の圧縮と風評被害の防止につながる」と、関係部局や団体との連携強化を確認した。3月下旬に患者が確認されてから海外客のキャンセルや国内客の問い合わせが相次いでおり、さらなる影響拡大を防ぎたい考え。

 今回の流行は、台湾からの観光客の男性が発熱した状態で本島内の観光地などを訪ねたことで感染が広がった。厚生労働省那覇検疫所によると初症例になった観光客男性は、来県時のサーモグラフィーによる体温測定では異常なしだった。

 同所では、国際線が乗り入れる県内各空港と、海外からのクルーズ船が寄港する際にサーモグラフィーで体温測定を実施する。熱のある人が確認された場合、問診票などで症状を確認し、必要があれば検査や医療機関の受診を勧めるが、今回は該当しなかった。

 要因として医療関係者は、はしかの潜伏期間の長さを挙げる。症状が出るまで約10日間かかることもあり、体温測定による発見が難しいという。

 日本のはしかは2015年3月に〝排除状態〟とされ、それ以降の感染は海外からの輸入がほとんど。国内では16年に関西空港の職員ら33人が感染するなど165人の患者報告があり、17年も189人の感染報告がある。

 感染拡大を防ぐには、予防に有効とされる2度のワクチン接種の徹底を図り、流行しにくい環境をつくることが重要だ。