2018年(平成30年) 5月20日

 ジュゴン訴訟は2003年、日米の環境保護団体やジュゴン自身が原告となり、米国防総省を米連邦地裁へ提訴して始まった。中間判決では「ジュゴンは県民にとって文化的、歴史的にも重要で、国家歴史保存法(NHPA)の適用が認められる財産だ」と判断。国防総省の棄却申し立てを却下し、実質審理に入った。

「考慮する」手続き

 連邦地裁は判決で、ジュゴンへの悪影響を回避、軽減するため「考慮する」手続きを取るよう国防総省に命令。だが、12年2月に日本のアセスが継続中であることや、民主党政権下で新基地建設の進展が「ほど遠い状態にある」ため裁判は一時休止となった。

 この間の10年3月に、「考慮する」手続きの一環で、国防総省の専門家がジュゴンの調査報告書をまとめていたことが今回、明らかになった。

◆審理を差し戻す

 14年4月に国防総省は「推奨報告書」を提出し、地裁に求められた手続きを「完了した」とした。同7月には沖縄防衛局が工事に着手。原告団は工事の中断を追加で申し立てたが15年2月、連邦地裁は「外交問題である基地工事の中断を命じる法的権限はない」として退けた。

 同4月、原告団が連邦地裁の判決を不服とし、控訴裁判所に控訴。17年に控訴裁判所が原告適格を認め、審理を差し戻す判断を下した。

 今年に入ってから、稲嶺進前名護市長が訴訟の「利害関係者」だと表明。翁長雄志知事も、表明する意思を示しており、県は訴訟の利害関係者としてジュゴン保護について協議するよう求める文書を月内に米国防総省に送付する。

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