沖縄県はホテル運営を手掛けるカトープレジャーグループのKPGホテル&リゾート(読谷村、田中正男社長兼COO)と1日から、職員と社員を互いに出向させる人材交流を始めた。期間は2年間。県とホテル業界の人材交流は初の取り組み。県は企業の現場を体験しながら経営戦略を学び今後の観光政策に生かす一方、ホテル側は県の政策や方向性などを学ぶことで増加する観光客のニーズを捉え、連携して観光産業の発展を目指す考えだ。(政経部・仲本大地)

従業員と共にベッドメイキングをする与那嶺隆さん(右)=17日、沖縄市、オキナワグランメールリゾート

県庁で業務に励むマッコール亜貴子さん=17日

従業員と共にベッドメイキングをする与那嶺隆さん(右)=17日、沖縄市、オキナワグランメールリゾート
県庁で業務に励むマッコール亜貴子さん=17日

 県側は同社が運営するオキナワグランメールリゾート(沖縄市)が沖縄本島東海岸の観光産業の発展に貢献している点と社内の人材育成制度を評価し、ホテル側に打診した。

 県側から出向となったのは、与那嶺隆さん(47)で、世界のウチナーンチュ大会を担当し、観光振興課や空手振興課で県の観光事業に携わった。県庁内の公募に「民間企業の実情や課題、強みを学びたい」と応募した。

 ホテル側はフロントやマーケティングなどホテル運営に関わる部署で経験を積んだマッコール亜貴子さん(37)が選ばれた。

 与那嶺さんは仕事内容や運営体制を学ぶため客室清掃、レストラン、フロント、マーケティング、人事などの部署を2年間かけて経験する予定だ。

 マッコールさんは県の文化観光スポーツ部交流推進課で海外移住者の子弟を招待する「ウチナージュニアスタディー事業」を担当。参加者の選考や国外の県人会、企業と連携しツアー内容などを企画する。

 交流がスタートして2週間、与那嶺さんは「限られた人材を無駄なく適材適所に配置している。また事業の企画から決定までのスピードが速く効率的だ」と企業の柔軟な姿勢に目を見張っている。

 マッコールさんは「県のリスク管理に対する意識の高さに驚いた。ツアー参加者や企業とメールでのやりとりの中、個人情報の取り扱いがとても厳重で参考にしたい」と話した。