精神障がい者を家の一角などに隔離した「私宅監置」の歴史を振り返る写真展「闇から光へ」が17日、那覇市の沖縄県立博物館・美術館県民ギャラリーで始まった。県精神保健福祉会連合会(沖福連)と県精神保健・医療・福祉連絡協議会の主催。22日まで。入場無料。

私宅監置小屋のレプリカや展示物に見入る来場者=17日、那覇市の県立博物館・美術館

 1960年代に東京から派遣された岡庭武医師が県内各地で監置の状況を撮影した写真や年表をはじめ、医療関係者などの証言を記録した約50のパネルが並ぶ。沖福連の高橋年男事務局長は「精神医療施策が後回しにされ、琉球政府や市町村が私宅監置に深く関わっていた歴史的反省を含めて開催した」と語った。

 会場には、県立芸術大学生が制作した監置小屋のレプリカのほか、監置経験がある女性が入院先で作業療法士と合作した絵も。那覇市から訪れた女性(75)は、友人の兄が監置されていた記憶をたどり「家の裏からわめいている声が聞こえ、大人たちには『あの家には行かない方がいい』と言われた。15~16年閉じ込められて亡くなったようだが、密葬で周囲には知らせていなかった」と振り返った。

 沖縄大学3年で社会福祉専攻ゼミに所属する仲里憲士朗さん(20)は「福祉を学ぶ上で、このような差別の歴史を知ることはとても大事だと思った」と話した。

 22日は午後2時から、同館講堂で当時の保健所職員や精神障がいの当事者、家族らによるシンポジウムと72年制作のTBS番組「生きていた座敷牢(ざしきろう)」の上映がある。