【沖縄・大宜味村】目の前に塩屋湾が広がる人口14人の旧白浜区が、同区で47年ぶりの赤ちゃん誕生に沸いている。昨年10月に生まれた赤ちゃんは、同年9月に大宜味村の喜如嘉(きじょか)から移住してきた比嘉貢野(たかの)さん(30)・茜さん(40)夫妻の次女時野(もちの)ちゃん。時野ちゃんの成長を地域で温かく見守っている。

比嘉貢野さん(前列左)・茜さん(同右)夫妻の次女・時野ちゃん。時野ちゃんを温かく迎える実行委員会の知念秀明委員長(後列左)と親川富成区長=17日、大宜味村白浜

 比嘉さん夫妻と長女の通野(みちの)ちゃん(5)、長男の蝶朱(ちょうあ)ちゃん(3)が移住し、時野ちゃんが生まれたことで同区の人口は10世帯14人に増加。平均年齢も一気に20歳下がり、52歳となった。

 貢野さんは高校時代、辺土名高校に通い寮生活をしていた。月2回の閉寮日には、白浜区の親川富成区長の好意で区のキャンプ場に宿泊。地域行事や豊年祭にも参加し、「いつかはここで暮らしたい」と思うようになった。

 高校卒業後、与那国島で畜産農家の従業員として働いている時に妻の茜さんと出会い、結婚。2人の子どもに恵まれた。

 その後、村喜如嘉でキク栽培を営んでいたが、親川区長から「空き家がある」と連絡があり、昨年9月に旧白浜区に移住した。10月には、名護市内の病院で同区で47年ぶりの赤ちゃんとなる時野ちゃんが3284グラムで生まれた。

 親川区長は「カラスの声しか聞こえない静かな地域に子どもたちの声があふれるようになった。地域で大事に育てていきたい」と笑顔。47年前に同区で生まれた江藤清美さん(47)は「明るく元気に育って、地域の伝統芸能を受け継いでほしい」と話した。

 比嘉さん夫妻は「地域の皆さんが気に掛けてくれ、子育てしやすい。地域とともに子育てしていきたい」と喜んでいる。

 今月21日には、時野ちゃんの誕生を祝う「花火まつり」が白浜公民館で午後5時からある。知念秀明実行委員長は「祭りを通じて、白浜には子育てをしやすい環境があることを知ってほしい」と来場を呼び掛けた。