「発作的に繰り返される議論と交代、沖縄内の政治問題が、私や他の委員の不満の要因となっている」

 今月3日。米上院軍事委員会が開いた公聴会で、マケイン委員長は静かだが批判を込めた口調でいら立ちをそう表現した。

 前知事が承認した埋め立てを新知事が取り消した「沖縄の事情」を批判した発言だが、公聴会で普天間の5年以内の運用停止に関する言及はなかった。

 「普天間は辺野古の代替施設が完成して移設が完了するまで使い続けるというのがわれわれの理解だ。日本国内の事情には関与しない」。マケイン氏は沖縄タイムスの取材に、同要請が米政府と議会の議論の俎上(そじょう)にすら上っていないとの見解を示す。一方で、日本政府に対して同要請を明確に否定しない米政府への不満も示唆した。

 同公聴会が開かれる前にマケイン氏らが目を通した米議会報告書には5年以内の運用停止について「米当局は、代替施設が運用可能となる前に普天間を閉鎖するいかなる案も断固拒否した」「米政府の同意なしに日本政府が基地に関する事項を一方的に決める権限はない」と記述されていた。

 米国務省高官は「技術的に困難というのがわれわれの一貫した立場だ」と断言しつつ、「今も日本側で実現可能性があるように協議されているのは理解しかねる」と本音を漏らす。

 「仲井真氏から普天間の5年以内運用停止の要請があったことを紹介しつつ、沖縄の負担軽減について米側の協力を要請した」

 昨年4月27日。ニューヨークで開かれた外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)後の共同記者会見で、中谷元・防衛相は沖縄の要求を米側に伝えたと強調した。

 しかし、同席していたケリー国務長官とカーター国防長官は「沖縄の負担軽減について日本政府と協力したい」と述べるにとどめ、中谷氏の発言に呼応する場面は見られなかった。

 「あれは日本国内の事情を説明したものだとわれわれは理解している」

 前述した国務省高官は米側が運用停止について言及しなかった理由をそう説明した。(平安名純代・米国特約記者)