県内離島と県外の地方空港をチャーター便で結ぶフジドリームエアラインズ(FDA、静岡県・須川恒次社長)は3月から、新たに与那国島へ就航する。県内での就航地は那覇市、石垣島、宮古島、久米島に続き5番目となる。需要に応じて柔軟に対応できるチャーター便の魅力に加え、主要な観光地に人気が集中する中、地方路線への拡充で観光の恩恵を離島に広げられるか期待が高まる。(政経部・久高愛)

久米島空港に到着し、町観光協会職員らの歓迎を受けるFDAの乗客=1月29日(沖縄観光コンベンションビューロー提供)

 同社は2014年度から、宮古島、久米島を中心に、出雲空港(島根県)や松本空港(長野県)など県外11の地方空港を結ぶチャーター便を運航している。県外就航地はことしはさらに新潟空港など9カ所が追加され、より多くの地域から沖縄の離島への直行便送客が可能になった。同社の実績は14年度が52本、15年度も同数の就航を見込む。

 沖縄にはゴールデンウイークや年末年始などを中心に運航。シニア層が中心で、通常の旅行商品よりも2万~3万円ほど高いが、人気の沖縄が身近な空港から出発できるとあって、特に本州中部地区からの人気が高いという。時期や発着地によりばらつきはあるものの、14年度の全体の平均搭乗率は84・3%と高い。

 県内では受け入れ態勢の課題として観光バス不足が指摘されているが、同社の機体は70人乗りの小型機で、到着後も観光バス2台ほどで足りることから、手配が容易といったメリットがある。また消費単価の高い客層が中心となっているため、すでに就航している宮古島市の担当者は経済効果に期待を寄せている。

 与那国島への新規就航で、県内広域への観光業の波及効果に期待が高まる一方、「給油できる施設がない」「島によっては県外での認知度が低い」といった課題もある。沖縄観光コンベンションビューロー国内事業部の城間忠氏は、インフラ整備について行政の横断的な連携の必要性を強調。認知度を上げるためには「就航地への積極的なPR活動が求められる」と語った。