翁長雄志知事は17日、那覇市内に新設する特別支援学校の建設地に、市古波蔵の沖縄赤十字病院跡と隣接する農林水産省の動物検疫所を選定したと発表した。2017年度に設計を始め、5年後の21年度の開校を目指す。那覇市内に特支校を新設する長年の課題解決に道筋がつき、関係者は「児童生徒のニーズに合わせた学校になってほしい」と喜んだ。

特別支援学校の建設予定地について説明する翁長雄志知事(右)=17日午後、県庁

 建設地はいずれも県有地で、面積は病院跡地(9526平方メートル)と動物検疫所(8340平方メートル)の計1万7866平方メートル。モノレール壺川駅からは1・6キロの場所にある。

 対象は、知的障がいと肢体不自由のある小中高校生。県は本年度から学校規模を検討し学校設置方針を策定。17年度から基本設計、18年度に建築工事にそれぞれ着手する。現在の那覇特支校は、原則として沖縄南部療育医療センター(那覇市寄宮)の入所者が通学。

 市内の児童・生徒が通う近隣自治体の学校は過密化し、PTA関係者らが新設を求め1万8500人余りの署名を翁長知事宛てに提出するなどしていた。

 翁長知事は「自立や社会参加に向けた教育の場を拡充し、共生社会の実現に向けた取り組みが着実に進む」と強調し、諸見里明県教育長は「心待ちにしてきた多くの関係者と率直に喜びを分かち合いたい。悲願の実現に向けて万感の思いを感じる」と語った。

 また、新設を求め活動してきた譜久島一成さんは「細かいニーズにも応えられ、子どもたちが通えて良かったと思える学校にしてほしい」。県特別支援学校PTA協議会長も歴任した照屋尚子県教育委員長も、児童生徒の通学時間が短くなる利点を挙げた上で「機能訓練室やプレイルームを兼ね備え、教師の相談にも応じるなど、ほかの学校を支援する仕組みも必要」と話した。