沖縄県内の大腸がん死亡率が2014年に全国ワースト2位となり、女性はワーストであることが19日、分かった。琉球大学医学部で同日開かれた県がん診療連携協議会で、東京大学公共政策大学院の埴岡(はにおか)健一特任教授が、国立がんセンターなどのデータをもとに集計した指標を報告した。

 10万人当たりの死亡者数に人口構成などを反映させた都道府県別データで、06年は12・8でワースト4位だったが、14年は14・2。8年間で11・8%悪化した。改善したかどうかの指標でもワースト6位と、悪化が急速に進む深刻さを示している。

 05年からの10年間で全てのがん死亡率を20%減らすという県計画の目標値に逆行する大腸がんの実態が浮き彫りになった。埴岡さんは「原因は罹患(りかん)率が高いのか、早期発見率が低いのか、治療成績が悪いのかは不明だが、死亡率が悪化しているのは事実だ。大腸がん対策に早期に取り組む必要がある」と警鐘を鳴らす。

 協議会議長の藤田次郎琉大病院長は「衝撃的なデータだ。乳がんの多さと併せ欧米型と似ている。沖縄の社会的な背景と関連して、複雑な要因が絡まっているのではないか」と述べ、対策の必要性を語った。

 宮古の患者会「ゆうかぎの会」の真栄里隆代会長は「死亡率や改善率が悪い問題の原因がどこにあるかを突き詰めたプロジェクトが必要で、患者会も協力したい」と提案した。

 埴岡さんは県内の医療圏域別の大腸がん死亡率も報告。全国344ある医療圏のうち中部はワースト21位、八重山は同41位、南部は同51位だった。08~12年の大腸がんによる死亡者は、全国標準値と比べて、中部が83人超の424人、南部は68人超の576人に上ることも明らかにした。