沖縄市長選は22日の投開票まで残り1日。新人で前市議の諸見里宏美氏(56)と2期目を目指す現職の桑江朝千夫氏(62)の両候補に、告示日以降のこれまでの手応えと、有権者に重点的に訴えたいことを聞いた。(聞き手=沖縄市長選取材班・比嘉太一、大城志織)

(左から)諸見里宏美氏と桑江朝千夫氏

<諸見里宏美氏>暮らし優先に支持 実感

 -これまでの手応えは。

 「短期の決戦だが、遅れを取り戻してきている。市民の暮らしを後回しにしないという訴えが、若者や子育て世代などから支持を頂いている実感がある。市民からは市内全域の循環バス導入や待機児童ゼロの政策、公契約条例設置などに期待する声があり、応援は日に日に増している」

 -市長選挙の意義や争点は。

 「現市長が訴えている1万人アリーナ構想に象徴されるように、本土の大手ゼネコンが主導する形での大型ハコ物事業を優先する市政を選ぶのか、あるいは私が訴える、市民の暮らしを支えて底上げしていくことが最優先で取り組む市政を選ぶのかということだ。私は暮らし優先の市政を展開していきたい」

 -力を入れて訴えている点と浸透具合について。

 「やはり待機児童問題だ。選挙戦に突入する前に50カ所以上の保育園を回り園長や先生、保護者の皆さんなど現場の声を聞いてきたが、施設を造っていくよりも、保育の質はきちんと保てていけるのかを皆さんは心配している。保育施設を増やしても保育士が安心して働くことができない環境であれば、待機児童問題は解決できない。先進地の事例も取り入れながら、保育士の雇用環境を改善していき、そして保育の質を確保することが重要だ」

 「また、夜間中学校の設立や、給付型奨学金の創設といった施策を求める市民の声も多くもらう。改めてこの政策の実現が必要だと確信している」

 -市民へのアピールを。

 「市民の声に耳を傾けて悩みを共有し、市民の声を政策に転換していくことが重要だ。一人一人に寄り添う市政を実現していきたい。市民の生活が最優先の沖縄市にしていきたい」

<桑江朝千夫氏>アリーナ推進 若者期待

 -これまでの手応えは。

 「手応えは十分に感じている。街宣車に乗って手を振ると、手を振り返してくれる有権者が多い。街頭演説をすると建物から出てきて聞いてくれる人たちもいる。ただ、4年前と比べて盛り上がりに欠けているのが不安であり、投票率が下がらないか懸念する」

 -市長選挙の意義や争点は。

 「沖縄市は4年間でずいぶん前に進んだ。失業率が改善し雇用も増加した。事業者などの法人は4年間で440以上増え税収も14億円上がった。まさに経済が動きだしている。この動きを止めてはいけない。沖縄市を前に進めるのか、それを止めてしまうのか。その選択を市民に問う選挙だと思う」

 -力を入れて訴えている点と浸透具合について。

 「最も訴えているのは1万人規模の多目的アリーナ建設を着実に進めることだ。アリーナは新しいにぎわいの場になる。バスケットボールのワールドカップを誘致できたことは世界から信頼されたということである。世界が沖縄市に期待をしている。市民の自信と誇りにつながる」

 「アリーナで有名アーティストがコンサートをする可能性も出てきたことで、子どもたちが夢を持てることにつながる。若い人たちが期待をしてくれており、政策が浸透している。ハコ物だけではない。貧困を断ち切る政策にも取り組む。沖縄市は18歳未満で子どもを産む少女らが多い。相談の窓口を設けて、出産後の子育て支援や就職あっせんなど一体的にできる居場所づくりに努めたい」

 -市民へのアピールを。

「沖縄市を元気にしたい。アリーナ建設やこどもの国拡充でわくわくした沖縄市でありながら子育てしやすい環境を推進し、落ち着いた街にもしていく」