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  • 沖縄市長選で現職の桑江朝千夫氏が再選。期日前投票などが奏功
  • 自公維の協力が機能し、今年三度目の市長選を制す。知事選へ弾み
  • 一方、翁長知事筆頭のオール沖縄は敗北続く。組織の再構築必要か

 沖縄市長選で現職の桑江朝千夫氏が再選を果たし、自民は今秋想定の知事選に大きな弾みをつけた。今年に入り実施された名護、石垣の両市長選に続き、公明、維新との選挙協力が機能したことも自民にとって追い風となった。県政奪還に向け、知事選候補者選考を加速させる構えだ。

バンザイ三唱で再選を喜ぶ桑江朝千夫氏(左)

 自民は知事選で公明、維新との共闘を想定しており、今回、同じ自公維で臨む県内第2の都市での選挙を「絶対に落とせない前哨戦」と位置づけ、総力を挙げた。自公とも党本部から大物政治家を投入し、無党派層の掘り起こしと、確実な期日前投票に力を入れた。

 全般を通し盛り上がりに欠けたが、自公維の枠組みが三度成功を収めたことは知事選の好材料となる。

 ただ、今後、名護市辺野古の新基地建設問題では知事権限である埋め立て承認撤回を控え、県民投票の動きも活発化してきた。県と政府の対立構図が再び先鋭化する見通しだ。公明県本は辺野古に反対の立場で、知事選では辺野古への立ち位置と選挙での主張との整合性が求められるだろう。

 一方、翁長雄志知事筆頭の「オール沖縄」勢力は繰り返す市長選での敗北を止められなかった。知事選や国政など新基地建設問題が争点となる全県選挙では勝利を収めているが、地域の課題が問われる地方選では支持を集めきれない現状が改めて浮き彫りになった。

 さらに、知事選を前に翁長氏の健康問題が浮上し、検査結果によっては2期目立候補も不透明になる。オール沖縄会議では経済界が離れるなど足並みの乱れも顕在化しており、組織態勢や枠組みの再構築が迫られている。(政経部・大野亨恭)