日米両政府が米軍普天間飛行場の返還に合意してから4月で22年になる。

 沖縄の負担軽減を目的とした普天間問題は、この22年の間に変わり果て、当初のヘリポート建設とは似ても似つかない埋め立てによる新基地建設に変わってしまった。

 数千億円とも1兆円超ともいわれる国民の税金を投入して政府は一体、何を実現しようとしているのか。

 仲井真弘多前知事が受け入れの条件として安倍晋三首相に要請した普天間飛行場の「5年以内の運用停止」は、実現の見通しがまったく立たない。

 安倍首相は、仲井真前知事に「最大限の努力」を表明した。それなのにトランプ米大統領に「5年以内の運用停止」を強く申し入れ、実現に努力した形跡はない。

 辺野古への新基地建設によって明確になりつつあるのは、本島北部の軍事拠点化である。

 新基地が建設されれば、北部訓練場、キャンプ・シュワブ、同・ハンセン、伊江島補助飛行場などとの一体運用が進む。

 横田基地への配備が始まった米空軍のCV22オスプレイや、自衛隊に配備されるオスプレイも訓練のため沖縄に飛来することになるだろう。

 その結果、何が起きるか。 将来、北部訓練場を全面返還させ、辺野古・大浦湾の豊かな海とセットで保全することによって、世界自然遺産の価値を高める-。そんな夢のある将来像が、完全に閉ざされることになるのである。沖縄にとって大きな損失だ。

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 新基地建設に向け政府は、7月にも埋め立てのための土砂を投入する計画だという。

 政府はなぜ、そんなに工事を急ぐのか。

 その理由は一つしか考えられない。秋の知事選に向けて、土砂投入を進め、「もう後戻りができない」という印象を県民に植え付け、あきらめを誘うという作戦だ。

 だが、辺野古埋め立てはあまりにも問題が多過ぎる。

 建設予定海域の海底は想定を超える軟弱地盤であることが明らかになっている。

 専門家は早くから、予定海域に活断層が存在する可能性を指摘してきた。

 ジュゴン保護やサンゴ生態系の保全対策についても自然保護団体は「極めて不十分」だと危惧する。

 最も深刻な問題は、こうした指摘について、関連情報をきちんと開示し、説明責任を尽くす、という姿勢が見られないことだ。

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 2004年4月から始まった辺野古漁港前での座りこみ行動は、昨年12月26日で5000日の節目を迎えた。14年7月からはシュワブのゲート前でも座りこみが始まった。

 同ゲート前では、23日から28日までの6日間、「連続6日間500人集中行動」(実行委員会主催)も行われる。

 雨の日も風の日も炎天下も、欠かさずに続く抗議行動。1950年代の島ぐるみ闘争以来、沖縄の人々は理不尽な土地接収や基地の押しつけにノーの声を発し続けてきた。 その声に向き合うことなしに問題の解決はあり得ない。