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  • 沖縄の子どもの貧困対策に、大学など県内11の教育機関が乗り出す
  • 内閣府予算10億円の一部を財源にして琉球大に支援拠点を設置する
  • 有償の学生ボランティアを登録し、各市町村の支援施設に派遣する

 子どもの貧困対策として、沖縄県内の大学や短大など11高等教育機関は21日、子どもの学習支援などに有償で当たる学生ボランティアを、市町村の実施施設などへ派遣する拠点を新設することで合意した。内閣府が2016年度沖縄振興予算案に計上した子どもの貧困対策費10億円の一部を財源に、4月から琉球大学に「学生ボランティアセンター」(仮称)を設置。活動を希望する学生と、人材が必要な施設のマッチングを担うコーディネーター数人を配置する。

学生ボランティアセンター案

 同日、那覇市内であった島尻安伊子沖縄担当相と県内大学関係者との懇談で、琉大の大城肇学長が提案し了承された。

 センターは学生のボランティア登録を受け、市町村を実施主体に多様な問題を抱えた子を受け入れる「居場所」への学生の派遣や連絡調整を行う。学生側は学習や芸術活動の支援のほか、進路や悩みごとの相談に乗ることなどを想定。奨学生など経済的に苦しい学生も多いことから、活動は有償とし、その資金は県内経済団体の寄付などで賄いたい考えだ。

 参加大学や具体的な活動方針などは4月以降、11機関でつくる大学コンソーシアム沖縄の総会で決定する見通し。大城学長は懇談後、記者団に「子どもの貧困問題への対応には、学生の力を借りないといけないという声がある。ボランティアの教育力を活用し、学生自身も学び、伸びてほしい」と期待した。 

■沖縄経済同友会も貧困対策 具体策検討へ

 沖縄県内220社・260人の会員で組織する沖縄経済同友会(代表幹事・玉城義昭沖縄銀行頭取、大嶺満沖縄電力社長)は、新年度の重点施策に子どもの貧困対策を盛り込む。各企業の特色を生かし、幅広い分野で具体策を検討し、行政との連携も重視し、全県的な広がりを持たせたい考えだ。

 玉城、大嶺両代表幹事らが21日、島尻安伊子沖縄担当相との懇談で表明した。

 懇談後、玉城代表幹事は「貧困は課題が多岐にわたり、対策にはバリエーションや広がりが大事だ。経済界で何ができるのか。議論を深めていく」とし、4月下旬の総会までに具体策を取りまとめる考えを説明。「他の経済団体でも貧困問題を考える機運が高まるのではないか」と期待した。

 また、行政の対策とも連動させる必要性を挙げ「対策に地域格差があってはならない。国や県、市町村とも意見交換していきたい」と述べた。