22日にデビュー10周年を迎えた県出身バンド、かりゆし58の全国ツアーが20、21日に那覇市の桜坂セントラルからスタート。愛や優しさをストレートな歌詞に乗せて歌った。10周年を地元・沖縄で迎えられる喜びと感謝、沖縄から全国ツアーを始める意気込みが伝わるライブだった。

激しいリズムに愛や恋の歌を多く歌ったかりゆし58=那覇市・桜坂セントラル

 満員の観客から拍手と歓声で迎え入れられたかりゆし58。デビュー曲「恋人よ」で始まったライブは、「カイ・ホー」「オリオンビーチ」とリズミカルな曲が続き、跳びはねる観客の姿も。前川真悟は伸びやかに歌い、熱がこもったその声からは、観客一人一人に思いを直接届けたいという意志が伝わる。新屋行裕と宮平直樹はモニターに飛び乗り、ギターをかき鳴らし、体全体で熱気を発した。

 「電照菊」や「愛と呼ぶ」は観客も一緒に歌い、「心に太陽」では観客の手拍子も楽器の一部に感じられるほどの一体感が生まれた。かりゆし58と観客が時間と空気を共有するのが見える。

 沖縄のソウルフード・沖縄そばをキュートにもじった「そばの唄」や新曲「アイアムを」も披露。「夏草恋歌」「南に舵を取れ」と高揚する曲を間髪いれずに差し込み、会場の熱気はひとときも冷めることがない。

 代表曲も続々と歌い上げた。「オリーブ」は静かな曲にメッセージ性の強い歌詞が突き刺さり、イントロでひときわ歓声が上がったのは「ナナ」だ。母親への感謝が込められたとびきり優しい曲「アンマー」では、観客の表情もとびきり優しいことに気付かされた。

 「今までで一番うそのない時間」と前川。最後は「オワリはじまり」のサビの「もうすぐ今日が終わる」を会場全体で歌い、締めくくった。

 全国ツアーは北海道や仙台、大阪、高知、福岡などを回り、5月8日の東京公演までの25公演を予定している。

(学芸部・村井規儀)