【平安名純代・米国特約記者】公聴会に先立ち訪日したハリス米太平洋軍司令官が今月17日、防衛省での中谷元・防衛相との会談で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画の大幅な遅れに懸念を伝えていたことが23日、分かった。日本側はキャンプ・シュワブ周辺における抗議活動が工事に影響を与えているなどと説明していることから、警備がさらに強化される可能性もある。

中谷元・防衛相

 複数の米議会筋は沖縄タイムスの取材に対し、ハリス氏が22日に米上院軍事委員会のマケイン委員長やサリバン、ヒロノ委員らと個別に会談した際、訪日時に収集した辺野古移設をめぐる情報などを説明。このなかで、「日本政府は辺野古移設を進める固い決意を示していたが、(辺野古における)反対運動は拡大している」などと伝えたという。

 ハリス氏は公聴会前に米議会に提出した書面証言で、日本側が2015年度予算で計上した200件の代替施設関連工事のうち、「完了したのはわずか9施設で、8件が進行中」と遅れを指摘。さらにキャンプ・シュワブ周辺でのデモなどが建設計画に影響を与えているとし、「日本政府はいくつかの課題に直面している」と懸念を表明。日本政府が抗議活動の管理を目的に、本土から沖縄に警視庁機動隊を派遣した点に言及した上で、「状況改善はほとんど進んでおらず、抗議はエスカレートし続けている」と表明した。

 ハリス氏は16日に安倍晋三首相と首相官邸で会談している。