知人の女性から以前に聞いた話だ。小学生の息子が英語の言葉を覚えたと話しかけてきたという。聞いてみると「ヌチグスイヤッサ」。放映されていたポーク缶詰のCMの外国人女性のせりふを英語と勘違いしたらしい

▼しまくとぅばCMの先駆けは1978年に始まる沖縄シャープ電機の「うちなーびけーん(沖縄だけ)」シリーズ。CMに当時30代の琉球舞踊家、玉城節子さん(現・玉城流翔節会家元)を起用した

▼シャープと聞いて、ラジオ沖縄の人気番組「シャープと共に」を思い出す人も多いだろう。「シャープ、シャープ、シャープ~」のテーマソングで始まり、金城宏安さんや高良茂さんらの軽妙な語り口と音楽を楽しんだ。沖縄シャープ提供で、64年から2005年まで続いた

▼親会社シャープは、前身早川電機が1915年にシャープペンシルを発明するなど、産業史に残る革新的な製品を数多く送り出してきた。日本初の量産型テレビや世界初の液晶電卓などである

▼経営再建中のシャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収されるというニュースを先輩ら3人で話題にした時、3人とも自宅の液晶テレビは「世界の亀山モデル」だった

▼高い技術力を誇る企業が自主再建を断念した。沖縄になじみが深い企業だけに、また夢のような新商品で立ち上がってほしい。(与那原良彦)