他県では春の訪れを告げる南風「春一番」が吹く時期だが、沖縄地方では穏やかな南風から急に強い北風に変わる「二月風廻り(ニンガチ・カジマーイ)」の影響が出始めている。沖縄気象台・天気相談所の野口貢所長は「これから4月ごろまで北風が強い状態が続き、最大風速20メートルを超えることも予想される」と話し、強風や高波に注意を呼び掛けている。

強い風を受けながら国際通りを歩く人々=24日午後、那覇市牧志

 気象庁によると、沖縄地方に「春一番」の定義はなく発表もない。2月時点で夏日になることもあり「季節になじまない」と発表地域から除外されている。

 野口所長は「そもそも沖縄では、春先に吹く南風はさほど強くならないが、北風は急に強くなることがある」と説明する。

 3月ごろから冬型の気圧配置が緩み始め、東シナ海で発生した低気圧が急発達しながら速い速度で沖縄地方へ近づいてくる。「低気圧が通過する前は穏やかな南風が吹くが、通過後は強い北風に変わる」。この急激な天候の変化が起こる旧暦の2月ごろを、漁師たちは「ニンガチ・カジマーイ」と呼んで警戒する。

 風向きが急変することから海難事故も誘発しやすく、2007年4月には、読谷村残波岬と恩納村瀬良垣沖で潮干狩りをしていた3人が高波にさらわれて亡くなった。