県内で暮らす子どもの3人に1人が貧困状態に置かれていることが分かり、衝撃が広がった。本紙オピニオン欄にも「貧困」をテーマにした読者の投稿が目立っている

▼主婦、会社員、大学教員、弁護士などさまざまな職業、年齢も20代から80代までと幅広い。これだけ多くの人が関心を寄せているのは、貧困にあえぐ子どもたちを、どうにかしたいとの気持ちの表れだろう

▼「涙が出てきてしょうがなかった」。貧困問題に心を痛め、筆を執ったという元知念村長、志喜屋新孝さん(80)は11日付論壇で「沖縄の労働力人口は56万人。1人月100円カンパしよう。1年で6億円支援できる」と呼び掛けた

▼志喜屋さんは貧しい農家で育った。朝5時に起きて芋掘りをした後、学校へ。中学を卒業して働くつもりだったが、担任が親を説得して高校進学。高校3年間はバスには乗らず、片道8キロを徒歩で通学した

▼「私は周りに助けられてきた。今貧困の子が将来、国や県、地域のための貴重な人材になるかもしれない。みんなで支えないと」と訴える

▼貧困の原因について投稿は、非正規雇用の多さや所得水準の低さ、教育予算の少なさのほか、政治の貧困や広大な土地を使用する基地など、いろいろな点に言及する。息の長い地道な取り組みが必要だ。関心を持ち続けたい。(玉寄興也)