【石垣】川平、観音堂両地区の建築物の高さ制限緩和などを盛り込んだ市の風景計画と景観地区の変更原案に関する公聴会が20日、市役所で開かれ、市民12人が登壇した。両地区での制限緩和について住民らが景観破壊や乱開発などを危惧して反対を強調した一方、他地区在住の公述人は市が理由とする「国際観光都市の確立」や防災上の観点から賛同する姿勢を示した。

石垣港(2018年3月11日撮影)

市の風景計画と景観地区の変更原案に関し、市民12人が賛否それぞれの立場から意見を述べた公聴会=石垣市役所

石垣港(2018年3月11日撮影) 市の風景計画と景観地区の変更原案に関し、市民12人が賛否それぞれの立場から意見を述べた公聴会=石垣市役所

 変更原案は現行で7メートル以下などに規制する川平、観音堂両地区で制限緩和し、一定の高さを超える際は景観形成審議会の意見を聞くとする事実上の制限撤廃にもとれる内容。「守るところ」「利用するところ」を明確に分け、市の発展につなげるとするが、川平地区は反対決議している。

 公聴会で、賛成する公述人らは津波避難所など防災上の必要性や土地の有効活用による地域活性化、観光業をさらに発展させる受け入れ態勢の充実など好調な観光経済における必要性を強調した。

 変更を求めてきた八重山建設産業団体連合会の米盛博明会長は「この10年で経済も活発化・拡大している。適正な制限も必要だが、市民生活や経済活動に支障を来す制限は見直すべきだ」と訴えた。

 一方、川平、観音堂の両地区の公述人らは「利益を得る業者の意見を優先し、地元の意見はなぜ取り入れないのか」「住民を無視した原案。大規模開発を推し進めるとしか思えない」と厳しく批判。

 観音堂地区に住む内海良彦さん(40)は「景観形成審議会が許せば制限なく建築できるとも解釈でき、高層建築物の乱立が懸念される。景観より企業側の利益を優先させるのは言語道断。防災に名を借りた開発のための原案と考えざるを得ない」と反対した。