1947年に中国から台湾に移った国民党軍が多数の住民らを虐殺した「2・28事件」の追悼式典が28日、台北市の二二八国家紀念館であり、事件に巻き込まれた県出身者4人の遺族ら20人が出席した。台湾政府関係者が、沖縄県出身の青山惠先(えさき)さん=当時(38)=が事件で犠牲になったことに初めて言及。息子の惠昭さん(72)=浦添市=は「感無量。台湾側の優しさに感謝している」と話した。

2・28事件の追悼式典に出席する沖縄県出身犠牲者の遺族ら。損害賠償が認められた遺族もおり、台湾メディアの関心を集めた=28日、台北市・二二八国家紀念館(照屋剛志撮影)

 式典で、台湾政府の委託を受けた「二二八事件紀念基金会」の陳士魁(チェンシークイ)理事長は、青山さんの被害を認定した、と述べた。その上で日本政府に対し、台湾人への戦後補償についても考慮するよう求めた。惠昭さんは「台湾の方々の人権を回復するよう、日本政府にも解決を訴えたい」と話した。

 基金会は式典後、惠昭さんに賠償請求の認定証を手渡した。惠昭さんは、台湾政府に損害賠償を求めて昨年9月に提訴。今月17日に台北高等行政法院(裁判所)が、政府側に600万台湾元(約2千万円)の支払いを命じ、政府側は上訴を断念。判決が確定した。同事件で初めて、外国人への補償が認められた。