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  • マイナス金利で住宅ローン金利引き下げ。専門家は「今が借り時」
  • 金利は0.57~2%前後。消費税引き上げ後の給付金も活用できる
  • 手数料や引っ越し費用など、物件価格の5~10%の現金準備も必要

 日本初となるマイナス金利が導入されて約2週間。住宅ローンの金利が引き下げられ、住宅購入予定者にとっては追い風となっている。沖縄市に住む自営業のタカシさん=仮名=(31)は、ローンを組んで住宅を買う友人らが相次ぎ、自身も悩んでいる。今が本当に買い時なのか、タカシさんのケースでファイナンシャルプランナーと共に検討してみた。(学芸部・豊田善史)

住宅購入のポイント

 タカシさんは現在、3LDK(家賃7万円)のアパートに妻と2人暮らし。実家の両親と妻の4人で食堂を営業し、年収は約350万円、貯金は300万円。沖縄市に敷地約50坪(165平方メートル)の一戸建てか、マンションの購入を希望している。

 マンションを買った友人は、頭金は無かったが、金利が安いし家賃を払うより借金して購入した方がいいと決断したという。

 タカシさんは、家賃の支払額と同額でローン返済を考えているが「現実的に可能なのか、消費税増税前の今が本当に借り時なのか、疑問は尽きません」と話す。

 不動産専門ファイナンシャルプランナーの友利真由美さん(39)は「買い時かは個人のライフプランによるが、今は借り時のチャンス」と強調する。

 現在、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携するフラット35の金利が2%前後。半年ごとに金利を見直す変動金利は、地銀が1%前後(借り手の条件で変動)、インターネットバンクが0・57%と、1%を切っているという。

 また、国の補助制度として、消費税引き上げ後に住宅を取得する際、引き上げによる負担を軽減するために給付される「すまい給付金」や、年末のローン残高に応じて税金が還付される「住宅ローン控除」、親から住宅取得のために援助してもらった際に適用される「贈与税非課税制度」などが活用できる。

 忘れがちな固定支出もある。一般的なファミリータイプの一戸建てやマンションの場合、「固定資産税や修繕費など月平均で2~3万円かかるので、返済額に上乗せして検討する」と友利さん。また、借り入れには「保証料や手数料などの諸費用、引っ越し費用などもあるので、物件価格の5~10%は現金で準備するのが望ましい」と住宅取得以外の費用を工面する必要があると説明する。

 「まず、無理なく返済できる額がいくらなのか知ることが大事」と友利さん。35年間、固定金利で計画しやすい「フラット35」でタカシさんの場合を計算してみると-。

 金利2%、月々7万円の返済額で借り入れできる額は約2100万円。今の生活を維持しながら購入できる物件は「中古のマンションや中古の一戸建てが目安になる」と言う。

 「無理なく返済できる借入額をネットの無料サイトなどでシミュレーションしてみて。現在の住居費以外に住宅取得用として3~5万円貯金ができていれば、購入できる住まいの選択肢が広がる」とアドバイスした。

 助言を受けてタカシさんは「物件を見ていると欲が出て、借り入れを増額しようかと考えていた。現実を知ることができてよかった。再検討します」と話した。