【岩手県で島袋晋作】沖縄国際大学を中心に、沖縄県内の大学の学生でつくるエイサー団体「琉球風車(かじまやー)」は28日、東日本大震災で被災した岩手県大槌町を訪れ、被災者らと交流した。地元のイベントにも出演し、フィナーレは会場一体となったカチャーシーで幕を閉じた。「元気をもらった」。会場は感謝の声と笑顔に包まれた。

沿道には雪が残る寒空の下、エイサーで道ジュネーする琉球風車のメンバー=岩手県大槌町

 「震災時、私たちは中学生や高校生で、自ら行動を起こすことができなかった。でも大学生になりエイサーを身に付けた今なら」。鉢嶺侑花乃実行委員長は、きっかけをこう話す。被災地を何度も訪れる沖縄国際大学の稲垣暁特別研究員の指導で被災状況やその後を学び「なぜ踊るのか」「沖縄に帰り何をするか」などを問い続けてきた。

 メンバーはこの日、新しい家がまばらに並ぶ住宅街を道ジュネーし、地元のショッピングモールで公演。仮設住宅に5年住む東梅(とうばい)サミ子さん(70)は「久しぶりに元気をもらいました」とにっこり笑った。

 震災後、被災者らが初めて企画したイベント「おおつちバラエティーショー」にも特別出演。町民と懸命にカチャーシーを踊った平野公三町長は「大変ありがたい。被災者も頑張ろうという気持ちになったと思う。このつながりを大切にしたい」と喜んだ。

 鉢嶺実行委員長は「沖縄も頑張ってねと言われた。まだまだ大変なはずなのに、逆に元気づけられた」と涙し「今日のことを多くの人に伝えたい」と決意した。