昨年、47年ぶりに赤ちゃんが誕生した沖縄県大宜味村旧白浜区で21日、人口増を祝う花火まつりがあった。白浜ファンクラブが実行委員会(知念秀明委員長=宜野湾市)をつくって開催。区外から約100人が訪れ、14人目の「白浜ん人」を祝った。

47年ぶりの赤ちゃん誕生を花火で祝った

時野ちゃんを抱っこする江藤清美さん(前列左から2人目)と郷友会の島袋雄成会長(同右端)、親川富成区長(同左端)ら=大宜味村白浜区

47年ぶりの赤ちゃん誕生を花火で祝った 時野ちゃんを抱っこする江藤清美さん(前列左から2人目)と郷友会の島袋雄成会長(同右端)、親川富成区長(同左端)ら=大宜味村白浜区

 昨年9月、比嘉貢野さん(30)、茜さん(40)夫妻、長女通野(みちの)ちゃん(5)、長男蝶朱(ちょうあ)ちゃん(3)が移住した。同10月に次女の時野(もちの)ちゃんが誕生。区の人口は10世帯14人に増えた。

 親川富成区長は「涙が出るほどうれしい。白浜の外部ファンにも感謝しています」と話した。

 白浜の歴史に詳しい宮城広美さん(73)によると、終戦直後は18世帯130人ほどいたという。同区出身で饒波に嫁いだ前田峰子さん(68)=旧姓親川=は、子どもがたくさん写る60年前の集合写真を見つめ「村には子どもが必要です。本当に素晴らしい」と目を細めた。

 47年前に同区で誕生した江藤清美さん(47)=旧姓親川=も、読谷から駆けつけた。子どもが3人いる江藤さんは「子育てを終えたら必ず故郷の白浜へ戻ります」と語り、時野ちゃんを抱っこしながら「とてもかわいい。まさかこんな日が来るとは思わなかった」と笑顔で話した。

 江藤さんの母で白浜に住む苗子さん(78)は「人口の減る寂しさをたくさん味わった。増えることは百倍うれしい」と喜んだ。

 那覇近郊白浜郷友会の島袋雄成会長(62)は「白浜の新年会や那覇での運動会など年に4回は絆を強めている。白浜の1人の人口は、よその100人に匹敵する」と感無量の様子。花火まつりを企画した知念さんは「都会では47年ぶりの誕生はありえない。田舎の優しさに触れ、3人の子どもは健やかに育って」とエールを送った。

 比嘉さんは三線で「めでたい節」「祝い節」「海ぬチンボーラー」を歌い感謝した。フィナーレは会場が一つとなり、カウントダウン。白浜の夜空に花火で喜びの花を咲かせた。(玉城学通信員)