戦場での取材経験を持つ報道カメラマン・石川文洋さんの講演会が2日、那覇市若狭の瀬長亀次郎資料館「不屈館」であった。石川さんはベトナム戦争で撮影した写真を示しながら「どんな戦争でも民間人が犠牲となり、自然、文化が破壊される」と平和を守る尊さを参加者に語り掛けた。

自身の写真を通して平和について語る石川文洋さん=2日、那覇市若狭・不屈館

 不屈館が3周年を迎えた記念企画で開催したもので、約110人が足を運んだ。石川さんは、負傷した米軍兵士、ナパーム弾で燃える村、戦争で両親を亡くした孤児など、戦争の中で被害を受ける人にレンズを向けた作品を示し「米国が国益のために軍隊を送る権利があるのだろうか、と常に思っていた」と当時の心情を語った。

 また「日本で戦争への関心が薄くなるのは、過去の戦争を総括していないから」と述べ、関心を保つ大切さも強調した。

 糸満市から訪れた上原野亜さん(21)は「石川さんと同じように戦争を体験できないが、いろいろな人と話すことで関心を持ち続けたい」と話した。

 3日午後1時からは沖縄タイムス北部報道部長の阿部岳記者が「辺野古に生きる亀次郎の精神」と題して講演会を行う。