沖縄県中城村当間区の比嘉三雄自治会長(68)は、区の公民館で月1回開かれる高齢者の居場所「ふれあい事業」(主催・村福祉協議会)で日舞を披露し「踊る自治会長」として評判だ。男性の日舞が評判を呼び、今ではほかの自治会からも声が掛かる。比嘉さんは「修業と思ってできるだけ要望に応えている。何年たっても芸事は難しい」とさらなる精進を誓う。

ふれあい事業で日舞を披露する比嘉三雄自治会長=中城村当間公民館

 踊りを始めたのは還暦祝いの際、同期生の小橋川怜子さん(芸名・一条紫舞貴)があでやかな衣装に身を包み、しなやかな所作で踊った日舞に魅了されたのがきっかけだ。

 若い頃はジャズマンとして各地のイベントやクラブに出演するなどセミプロとして活動していた。自治会長に就いた8年前、集落の高齢者から「音楽をやっていたので何か芸を披露してほしい」とたびたび要望された。「高齢者にジャズはあまりなじみがないのでは?」と、日舞を習う決心をした。決心するまでに6カ月かかったという。

 小橋川さんから月1回、公民館で指導を受けている。発表会前は随時、稽古をつけてもらって腕を磨く。

 今では「黒田節」「男一代」が得意演目でほかに数曲を稽古している。着付けは難しいので小橋川さんが付き添う。昨年の一条流「舞貴の会」発表会では、唯一の男性出演者で、演目終了後にひときわ大きな拍手が送られたという。

 師匠の小橋川さんは「元々ジャズマンで音楽センスは抜群。とても努力家」と上達ぶりに太鼓判を押す。

 村当間の仲松勝子さん(72)、比嘉末子さん(75)は「日舞が何とも新鮮。もっと演目を増やして参加者を楽しませてほしい」と期待する。(翁長良勝通信員)