沖縄県出身で慶応大学2年生の仲村颯悟監督の新作映画「人魚に会える日。」の東京上映が3日、渋谷・ユーロライブで始まった。公開を記念して仲村監督と女優の樹木希林さんによるトークイベントがあった。

映画「人魚に会える日。」の東京上映を記念して対談する仲村颯悟監督(右)と女優の樹木希林さん=3日、東京・渋谷

 映画は、米軍基地建設計画が進む架空の土地「辺野座」を舞台にしたホラーテイストのファンタジー。樹木さんは出演していないが、昨年夏に番組収録で名護市辺野古のゲート前で抗議する市民らと交流したことを仲村監督が知り、対談を依頼した。

 「生まれ育った沖縄のありのままを伝えたい」と、5年ぶりにメガホンをとった仲村監督。「伝えたいことをきっちり伝えられる映画に仕上がった。これだけ多くの県外の皆さんに見てもらえたのはうれしい限り。この映画をさらに広めたい」と話した。

 樹木さんは「社会に出て行くと、自分の仕事をここまで明確に自慢できることはなかなかない。若くていい。いろんな壁に当たると思うが、それを突き抜けて才能を開かせてもらいたい」とエールを送った。

 沖縄の基地問題について、樹木さんは「沖縄の基地をほかに(移設する)と言ったって、みんな自分のそばに来られちゃ困る。そういう形で、沖縄がある種、日本のいけにえになっている。自分のこととして考えにくいというのが私の本音。もちろん考えていきますよ」と、映画のストーリーに重ねて思いを述べた。