2018年(平成30年) 5月23日

大弦小弦

[大弦小弦]この手のうそをいつまで言い張るつもりだろう…

 この手のうそをいつまで言い張るつもりだろう。米海兵隊トップのネラー司令官は2日、「普天間飛行場の建設時の写真を見ると、数キロ内に人は住んでいなかった」と述べた

▼何度でも書く。飛行場の土地は戦前、宜野湾村の中心地として栄え、約9千人が暮らしていた。沖縄戦で米軍はこの地を国際法に違反する形で奪い、14集落をつぶして基地を造った

▼簡単に調べられる史実であり、諸説はない。だが同様の発言は2010年に元在沖米国総領事のケビン・メア氏、15年に作家の百田尚樹氏も述べ、ネット上で生き続ける。うのみにする人も少なくない

▼なぜこんなうそが繰り返されるのか。民有地収奪の基地建設を正当化したいからか。「危険な飛行場」になったのは、故郷を奪われて周辺に住まざるを得なかった人々の責任にしたいからか

字宜野湾郷友会は16年、お年寄りから聞き取りを重ね、戦前の集落をCGで再現したDVDを作った。百田氏の発言を受け、「私たちの故郷が間違いなく存在したことを発信したい」との思いからだった

▼基地建設時の写真に人が映っていないのは当然だ。米軍が人々を収容所に閉じ込めている間に、集落を跡形もなく壊したのだから。発言が勉強不足か意図的かは分からないが、そこに生きた人々の記憶や歴史まで奪おうとするのは冒涜(ぼうとく)だ。(磯野直)

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