上間弁当天ぷら店を経営する上間喜壽代表(33)が、経営コンサルティング事業に乗り出している。天ぷら店を経営再建した自身の経験を基に、中小・個人事業者向けに会計システムを開発。タブレット端末で手軽に使え、分かりやすさにもこだわった。外部制作で価格も抑えている。会計システムで、経営の課題を洗い出し、売り上げ拡大や財務改善につなげている。(政経部・照屋剛志)

上間喜壽氏

U&Iが開発したタブレットでも使える会計管理システム

上間喜壽氏
U&Iが開発したタブレットでも使える会計管理システム

経営の根幹は財務管理

 上間氏は2009年に家業の同店を事業承継した。地元客が多く訪れる人気店だったが、原価率を踏まえない価格設定などで経営状況が悪化し、負債を抱えていた。

 上間氏は「財務管理が経営の根幹」と着目し、レジで商品の販売履歴などの情報管理ができるPOSシステムと連動した会計システムを自社開発。財務分析を通して経営を改善させた。

 システムは表計算もでき、入力作業が簡単なタブレット端末を活用。商品の写真やアイコンを多用したほか、原価率や粗利益などの推移も毎日グラフで確認できるようにし、分かりやすさを追求。学生から主婦まで幅広い世代の従業員に受け入れられた。

2億円の負債完済もめど

 財務管理をして経営施策に反映すると、09年度に1億6千万円だった売上高は、16年度には5億円を突破し、2億円の負債も完済のめどが付いた。

 再建の経験を生かそうと、昨年4月にシステム開発とコンサルティングを手掛ける「U&I」を設立。生花店や総菜店などに会計システムを導入し、経営アドバイスもしている。中には、黒字転換を果たせた企業もある。

 1人で何役もこなし多忙な中小・個人事業者の経営者から同システムの評価が高いという。導入側の特性に合わせてシステムを改編するが、外国企業に発注することで、タブレット1台当たり1万円からと導入コストも抑えた。上間氏は「沖縄の企業経営を変えていきたい」と意気込んでいる。