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  • 沖縄の会社が「ノビレチン」の大量製造法を確立し、特許を取得した
  • ノビレチンはかんきつ類の搾りかすから取れる。糖尿病改善に期待
  • 従来の9倍の高純度粉末が製造可能に。1キロ100万円での販売を想定

 バイオベンチャー企業の沖縄リサーチセンター(ORC、うるま市、禹済泰(ウゼテ)社長)と琉球大学の照屋俊明准教授は、シークヮーサーなどかんきつ類の搾りかすから高純度のノビレチンを大量に製造する方法を世界で初めて確立し、製法特許を取得した。ORCは高純度ノビレチンの本格製造に乗り出すほか、食品原料メーカーの太陽化学(三重県)と製法使用でライセンス契約を締結。ノビレチンは肥満や糖尿病などの改善効果が期待されており、商品開発が加速しそうだ。

高純度ノビレチンの大量製法を確立した禹済泰社長(右)と照屋俊明准教授=4日、沖縄県庁

 禹社長らが4日、沖縄県庁で会見し、発表した。特許は昨年2月に登録。ライセンス契約はことし1月15日に結んだ。ORCは国際特許の登録手続きも進めている。

 同技術は乾燥させた搾りかすをエタノールに漬けて成分を抽出し、アルカリ性水溶液を加えて高純度ノビレチンを精製。特別な装置や薬品が必要ないため、従来よりも10分の1程度のコストで大量に製造できるという。

 国内では、ノビレチンなど有効成分の純度約1割の粉末が流通。新製法では純度9割を実現した。ORCはシークヮーサー搾りかす250キロから高純度ノビレチンを含む180~200グラムの粉末を製造し、1キロ100万円での販売を想定。シークヮーサーはかんきつ類の中でも最も含有量が多く、産業利用の可能性は高いという。

 太陽化学はノビレチンの卸販売や、ほかのメーカーと連携した商品開発を進める方針という。シークヮーサーを原料に使うかは不明。

 禹社長は「もっとコストを下げていく。将来的には独自の生産プラントを整備したい」と意欲。県内では毎年1500トン~2千トンの搾りかすが廃棄されているといい、照屋准教授は「搾りかすを有効利用することで、シークヮーサー産業の振興につなげたい」と話した。